芭蕉翁出座俳諧一覧(年次順)

年次索引
寛文5(1665)寛文6(1666)~延宝2(1674)延宝3(1675)延宝4(1676)延宝5(1677)
延宝6(1678)延宝7(1679)延宝8(1680)天和元(1681)天和2(1682)天和3(1683)
天和4(1684)貞享元(1684)貞享2(1685)貞享3(1686)貞享4(1687)貞享5元禄元
元禄2(1689)元禄3(1690)元禄4(1691)元禄5(1692)元禄6(1693)元禄7(1694)
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松尾芭蕉 発句集芭蕉七部集の連句芭蕉七部集の連句(訳・釈)
蕉門関連俳書江戸時代俳人芭蕉翁出座俳諧俳諧の諸形式と芭蕉

 

芭蕉翁出座俳諧一覧


 ※ 松尾芭蕉が出席した俳諧の一覧。

  ・ はせを・翁・芭蕉翁・芭蕉桃青・風羅坊などは、「芭蕉」と表示している。

  ・ 芭蕉の別号、宗房(1)・桃青(30)はそのまま示した。( )内は度数。

  ・ 別号はそのまま示した。素堂(12)・信章(6)、洒堂(17)・珍碩(9)、知足(5)・寂照(6)、安信(5)・安宣(2)など。

  ・ 「の人」は「野仁」にまとめた。杜国(8)・野仁(2)万菊(1)。

  ・ 「らくご」「その女」などは、落梧(5)、園女(3)とした。

  ・ 発句、人名ともに、適宜新字体を用いた。<國→国、鷗→鴎>

  ・ 「時」欄の丸数字は、旧暦の月を示す。

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松尾芭蕉、出席俳諧一覧
 時 種類 発句 連衆 備考

寛文5(1665)年           ↑ ページトップへ 

野は雪にかるれどかれぬ紫苑哉蝉吟・季吟・正好・一笑・一以・宗房伊賀蝉吟亭

延宝3(1675)年           ↑ ページトップへ 

いと涼しき大徳也けり法の水宗因・[石+従]画・幽山・桃青・信章・木也・吟市・小才・似春・又吟江戸

延宝4(1676)年           ↑ ページトップへ 

此梅に牛も初音と鳴つべし桃青・信章江戸
梅の風俳諧国にさかむなり信章・桃青江戸
時節嘸伊賀の山ごえ華の雪杉風・桃青江戸

延宝5(1677)年           ↑ ページトップへ 

あら何共なやきのふは過て河豚汁桃青・信章・信徳江戸

延宝6(1678)年           ↑ ページトップへ 

さぞな都浄瑠璃小歌はこゝの花信章・信徳・桃青江戸
物の名も蛸や故郷のいかのぼり信徳・桃青・信章江戸
実や月間口千金の通り町桃青・二葉子・紀子・卜尺神田蝶々子亭
色付や豆腐に落て薄紅葉桃青・杉風江戸
のまれけり都の大気江戸の秋春澄・似春・桃青江戸
青葉より紅葉散けり旅ぎせる似春・春澄・桃青江戸
塩にしてもいざことづてん都島桃青・春澄・似春江戸
わすれ草煎菜につまん年の暮桃青・千春・信徳江戸

延宝7(1679)年           ↑ ページトップへ 

捧たり二月中旬初なすび桃青・杉風・仙風・亀・惣代・杉化・而巳江戸
須磨ぞ秋志賀奈良伏見でも是は似春・四友・桃青江戸四友亭
見渡せば詠れば見れば須磨の秋桃青・四友・似春江戸四友亭

天和元(1681)年           ↑ ページトップへ 

五十鷺の足雉脛長く継添て桃青・其角・才丸・楊水江戸
春澄にとへ稲負鳥といへるあり其角・才丸・楊水・桃青江戸
世に有て家立は秋の野中哉才丸・楊水・桃青・其角江戸
附贅一ツ爰に置けり曰ク露※イボヒトツ楊水・桃青・其角・才丸江戸
秋とはゞよ詞はなくて江戸の隠素堂・木因・芭蕉江戸素堂亭
鮭の時宿は豆腐の雨夜哉素堂・芭蕉江戸
はりぬきの猫もしる也今朝の秋芭蕉・素堂江戸

天和2(1682)年           ↑ ページトップへ 

錦どる都にうらん百つゝじ麋塒・千春・卜尺・暁雲・其角・芭蕉・素堂・似春・昨雲・言水・嵐蘭・峡水・執筆江戸
四十四田螺とられて蝸牛の益なきやうらやむ暁雲・桃青・麋塒・峡水・昨雲・卜養・其角江戸
月と泣夜生雪魚の朧闇※イツマデウオノ其角・桃青・麋塒・暁雲・集和・峡水・自準・素堂江戸
花にうき世我酒白く食黒し芭蕉・一晶・嵐雪・其角・嵐蘭江戸
詩あきんど年を貪ル酒債哉其角・芭蕉江戸
飽やことし心と臼の轟と李下・其角・芭蕉江戸

天和3(1683)年           ↑ ページトップへ 

夏馬の遅行我を絵に見る心かな芭蕉・麋塒・一晶甲斐
胡草垣穂に木瓜もむ家かな麋塒・一晶・芭蕉甲斐

天和4(1684)年           ↑ ページトップへ 

栗野老山しだ尉が秋こそあれ青府・一晶・桃青甲斐?

貞享元(1684)年           ↑ ページトップへ 

何となふ柴ふく風もあはれなり杉風・芭蕉江戸
はせを野分其句に草鞋かへよかし李下・芭蕉江戸
宿まいらせむさいぎやうならば秋暮雷枝・芭蕉伊勢
花の咲みながら草の翁かな勝延・芭蕉伊勢
師の桜むかし拾はん落葉哉嗒山・芭蕉・木因・如行大垣
霜の宿の旅寝に蚊屋をきせ申如行・芭蕉大垣如行亭
能程に積かはれよみのゝ雪木因・芭蕉大垣木因亭
此海に草鞋捨む笠しぐれ芭蕉・桐葉・東藤・叩端・如行・工山熱田桐葉亭
しのぶさへ枯て餅買ふ舎かな翁・桐葉熱田
狂句こがらしの身は竹斎に似たる哉芭蕉・野水・荷兮・重五・杜国・正平名古屋野水亭
はつ雪のことしも袴きてかへる野水・杜国・芭蕉・荷兮・重五・正平名古屋野水亭
つゝみかねて月とり落す霽かな杜国・重五・野水・芭蕉・荷兮・正平名古屋野水亭
炭売のをのがつまこそ黒からめ重五・荷兮・杜国・野水・芭蕉・羽笠名古屋
霜月や鸛の彳々ならびゐて荷兮・芭蕉・重五・杜国・羽笠・野水名古屋
いかに見よと難面うしをうつ霰羽笠・荷兮・重五・杜国・芭蕉・野水名古屋
市人にいで是うらん笠の雪翁・抱月・杜国名古屋抱月亭
馬をさへ詠むる雪の朝かな翁・閑水・東藤・桐葉熱田
海くれて鴨の声ほのかに白し翁・桐葉・東藤・工山熱田
檜笠雪をいのちの舎り哉桐葉・翁熱田

貞享2(1685)年           ↑ ページトップへ 

われもさびよ梅よりおくの薮椿雅良・芭蕉伊賀
②③梅白しきのふや鶴を盗れし桃青・秋風京秋風亭
②③我桜鮎サク枇杷の広葉哉秋風・桃青・湖春京秋風亭
②③樫の木の花にかまはぬ姿哉桃青・秋風京秋風亭
②③梅絶て日永し桜今三日湖春・桃青京秋風亭
辛崎の松は花より朧にて翁・千那大津
何とはなしに何やら床し董草芭蕉・叩端・桐葉熱田
つくづくと榎の花の袖にちる桐葉・芭蕉・叩端・閑水・東藤・工山・桂楫熱田
二十四杜若われに発句のおもひあり芭蕉・知足・桐葉・叩端・菐言・自笑・如風・安信・重辰鳴海
ほととぎす爰を西へかひがしへか如行・叩端・閑水・芭蕉・桐葉・東藤・工山・桂楫熱田
十二おもひ立木曽や四月のさくら狩芭蕉・東藤・桂楫・叩端・桐葉・工山・閑水熱田
牡丹蘂深く這出る蝶の別れ哉芭蕉・桐葉・叩端熱田
夏草よ吾妻路まとへ五三日若照・芭蕉鳴海
涼しさの凝くだくるか水車清風・芭蕉・嵐雪・其角・才丸・コ斎・素堂江戸
目出度人の数にもいらん年のくれ芭蕉・蚊足・去来江戸

貞享3(1686)年           ↑ ページトップへ 

日の春をさすがに鶴の歩ミ哉其角・文鱗・枳風・コ斎・芳重・杉風・仙化・李下・挙白・朱絃・蚊足・千里・芭蕉・楊水・不卜・千春・峡水江戸
深川は菫さく野も野分哉風瀑・芭蕉・一晶・琴蔵・虚洞江戸
花咲て七日鶴見る麓哉芭蕉・清風・挙白・曽良・コ斎・其角・嵐雪江戸
古池やかはづ飛こむ水の音芭蕉・其角江戸
蜻蛉の壁を抱ゆる西日かな沾荷・芭蕉・露沾・嵐雪江戸
かれ枝にからすのとまりけり秋の暮芭蕉・素堂江戸
三十四冬景や人寒がらぬ市の梅濁子・其角・芭蕉・仙化・枳風・コ斎・文鱗・李下江戸

貞享4(1687)年           ↑ ページトップへ 

久かたやこなれこなれと初雲雀去来・芭蕉・其角・嵐雪江戸
花に遊ぶ虻なくらひそ友雀芭蕉・岩松・古益・炉方江戸
卯花も母なき宿ぞ冷じき芭蕉・其角・嵐雪江戸
塒せよわらほす宿の友すゞめあるじ松江・かく芭蕉・曽良潮来自準亭
時は秋吉野をこめし旅のつと露沾・芭蕉・沾蓬・其角・露荷・沾荷・沾徳江戸露沾亭
四十四旅人と我名よばれん初霽芭蕉・由之・其角・枳風・文鱗・仙化・魚児・観水・全峯・嵐雪・挙白江戸其角亭
江戸桜心かよはんいくしぐれ濁子・芭蕉・嵐雪・其角江戸濁子亭
しろがねに蛤をめせ霜夜の鐘松江・翁・曽良・依々・泥芹・水萍・風泉・夕菊・苔翠江戸
時雨時雨に鎰かり置ん草の庵挙白・翁・渓石・コ斎・其角・トチ・嵐雪江戸
京まではまだなかぞらや雪の雲芭蕉・菐言・知足・如風・安信・自笑・重辰鳴海菐言亭
めづらしや落葉のころの翁草如風・芭蕉・安信・重辰・自笑・知足・菐言鳴海如風亭
星崎の闇を見よとや啼千鳥芭蕉・安宣・自笑・寂照・菐言・如風・重辰鳴海安信亭
置炭や更に旅とも思はれず越人・寂照・翁鳴海知足亭
麦はえて能隠家や畑村芭蕉・越人・野仁保美杜国亭
やき飯や伊羅古の雪にくづれけん寂照・翁・越人鳴海知足亭
笠寺やもらぬ窟も春の雨芭蕉桃青・知足・如風・重辰・安信・自笑・菐言鳴海知足亭
幾落葉それほど袖も綻びず荷兮・翁・寂照・野水鳴海知足亭
面白し雪にやならん冬の雨桃青・自笑・寂照鳴海自笑亭
磨なをす鏡も清し雪の花芭蕉・桐葉熱田桐葉亭
薬のむさらでも霜の枕かな芭蕉・起倒熱田
三十凩のさむさかさねよ稲葉山落梧・芭蕉・荷兮・越人・蕉笠・舟泉・野水名古屋荷兮亭
ためつけて雪見にまかる紙子哉芭蕉・昌碧・亀洞・荷兮・野水・聴雪・越人・舟泉名古屋昌碧亭
旅人と我見はやさん笠の雪如行・芭蕉・桐葉熱田桐葉亭
霰かとまたほどかれし笠やどり如行・夕道・荷兮・野水・芭蕉名古屋夕道亭
箱根越す人もあるらし今朝の雪芭蕉・聴雪・如行・野水・越人・荷兮名古屋聴雪亭
たび寝よし宿は師走の夕月夜芭蕉・一井・越人・昌碧・荷兮・楚竹・東睡名古屋一井亭
二十四露冴て筆に汲ほすしみづかな芭蕉・鏡鶏・一蕪・斧鎮・重五・似朴・盛江・扇也・藤音・荷兮名古屋
かちならば杖つき坂を落馬哉芭蕉・土芳伊賀

貞享5(1688)年           ↑ ページトップへ 

梅の木の猶やどり本や梅の花芭蕉・雪堂伊勢雪堂亭
何の木の花とは知らず匂ひ哉芭蕉翁・益光・又玄・平庵・勝延・清里・の人・正永伊勢益光亭
六と付紙衣のぬるとも折む雨の花芭蕉・乙孝・一有・杜国・応宇・葛森伊勢右近亭
暖簾の奥ものふかし北の梅芭蕉・園女伊勢一有亭
時雨てや花迄残るひの木笠その女・翁伊勢一有亭
さまざまの事おもひ出す桜哉芭蕉・探丸子伊賀
杜若語るも旅のひとつかな芭蕉・一笑・万菊摂津一笑亭
しるべして見せばやみのゝ田植歌己百・芭蕉京都
鼓子花の短夜ねぶる昼間哉芭蕉・奇香・尚白・自笑・通雪・松洞・宣秀・江山・官江・一龍大津奇香亭
どこまでも武蔵野の月影涼し寸木・芭蕉・荷兮・越人・落梧・秋芳岐阜
五十蓮池の中に藻の花まじりけり芦文・荷兮・芭蕉・越人・惟然・炊玉・落梧・蕉笠・己百・梅餌・露蛩・鴎歩・拾景・角呂・東巡岐阜
見せばやな茄子をちぎる軒の畑惟然・翁岐阜
山かげや身を養む瓜ばたけ芭蕉・らくご岐阜落梧亭
蔵のかげかたばみの花めづらしや荷兮・落梧・翁岐阜落梧亭
よき家や雀よろこぶ背戸の粟芭蕉・寂照・安信鳴海知足亭
初秋は海やら田やらみどりかな芭蕉・重辰・知足・如風・安宣・自笑・牛歩鳴海重辰亭
粟稗にとぼしくもあらず草の庵翁・長虹・荷兮・一井・越人・胡及・鼠弾名古屋長虹亭
色々のきくもひとつの匂ひ哉叩端・桐葉・芭蕉・東藤・工山・閑水名古屋
しら菊に高き鶏頭おそろしや杉風・越人・翁・苔翠・友五・夕菊・依々・泥芹江戸
雁がねも静にきけばからびずや越人・芭蕉深川芭蕉庵
月出ば行燈消サン座敷かな越人・苔翠・芭蕉・友五・夕菊・泥芹・依々江戸苔翠亭

元禄元(1688)年           ↑ ページトップへ 

其かたちみばや枯木の杖の長ケ芭蕉・夕菊・苔翠・友五・素堂・路通・曽良江戸
雪の夜は竹馬の跡に我つれよ路通・宗波・友五・芭蕉・岱水・曽良・夕菊江戸深川
雪ごとにうつばりたはむ住居哉岱水・路通・芭蕉・友五・曽良・宗波・嵐竹・雨洞・夕菊・緑糸江戸深川
三十皆拝め二見の七五三をとしの暮芭蕉・岱水・曽良・嵐竹・蒼波・路通・友五・泥竹・夕菊江戸深川

元禄2(1689)年           ↑ ページトップへ 

水仙は見るまを春に得たりけり路通・李沓・翁・亀仙・泉川江戸
衣装して梅改むる匂ひかな曽良・前川・路通・芭蕉江戸
かげろふのわが肩に立かこみかな芭蕉・曽良・嗒山・此筋・嵐蘭・北鯤・嵐竹江戸嗒山亭
月花を両の袂の色香哉露沾・翁江戸
秣おふ人を枝折の夏野哉芭蕉・翠桃・曽良・翅輪・桃里・二寸・秋鴉黒羽翠桃亭
落くるやたかくの宿の郭公風羅坊・曽良那須高久
風流の初やおくの田植歌芭蕉・等躬・曽良須賀川等躬亭
かくれ家や目だゝぬ花を軒の栗芭蕉・栗斎・等躬・曽良・等雲・須竿・素蘭須賀川可伸亭
旅衣早苗に包食乞ん曽良・芭蕉・等躬須賀川等躬亭
茨やうを又習けりかつみ草等躬・曽良・芭蕉須賀川
雨晴て栗の花咲跡見哉桃雪・等躬・翁・曽良須賀川
すゞしさを我やどにしてねまる也芭蕉・清風・曽良・素英・風流尾花沢
おきふしの麻にあらはす小家かな清風・芭蕉・素英・曽良尾花沢
さみだれをあつめてすゞしもがみ川芭蕉・一栄・曽良・川水大石田一栄宅
水の奥氷室尋る柳哉翁・風流・曽良新庄風流宅
御尋に我宿せばし破れ蚊や風流・芭蕉・孤松・曽良・柳風・如柳・木端新庄風流宅
風の香も南に近し最上川翁・柳風・木端新庄盛信亭
有難や雪をかほらす風の音翁・露丸・曽良・釣雪・珠妙・梨水・円人・会覚羽黒山本坊
めづらしや山をいで羽の初茄子翁・重行・曽良・露丸鶴岡重行亭
涼しさや海に入たる最上川翁・詮道・不玉・定連・曽良・任暁・扇風酒田彦助亭
温海山や吹浦かけて夕涼翁・不玉・曽良酒田不王亭
忘るなよ虹に蝉鳴山の雪会覚・芭蕉・不玉・曽良酒田
二十文月や六日も常の夜には似ず芭蕉・左栗・曽良・眠鴎・此竹・布嚢・右雪・義年直江津
二十六星今宵師に駒牽て留たし右雪・曽良・芭蕉・更也直江津右雪宅
薬欄にいづれの花をくさ枕翁・棟雪・更也・曽良高田棟雪亭
残暑暫手毎にれうれ瓜茄子芭蕉・一泉・左任・丿松・竹意・語子・雲口・乙州・如柳・北枝・曽良・流志・浪生金沢一泉亭
小鯛さす柳すゞしや海士が妻翁・名なし・小春・雲口・北枝・牧童金沢宮の腰
寝る迄の名残也けり秋の蚊屋小春・芭蕉・曽良・北枝金沢小春亭
四十四しほらしき名や小松ふく萩芒翁・皷蟾・北枝・斧卜・塵生・志格・夕市・致画・歓生・曽良小松皷蟾亭
五十ぬれて行や人もおかしき雨の萩芭蕉翁・亨子・曽良・北枝・皷蟾・志格・斧卜・塵生・季邑・視三・夕市小松亨子亭
馬かりて燕追行わかれかな北枝・曽良・翁山中温泉
あなむざんやな冑の下のきりぎりす翁・亨子・皷蟾小松
もの書て扇子へぎ分る別哉翁・北枝松岡
胡蝶にもならで秋ふる菜むし哉芭蕉・如行大垣如行亭
野あらしに鳩吹立る行脚哉不知・荊口・芭蕉・如行・左柳・残香・斜嶺・怒風大垣
こもり居て木の実草の実拾はばや芭蕉・如水・如行・伴柳・路通・誾如大垣如水亭
それぞれにわけつくされし庭の秋路通・如水・芭蕉大垣如水亭
はやう咲九日も近し宿の菊芭蕉・左柳・路通・文鳥・越人・如行・荊口・此筋・木因・残香・曽良・斜嶺大垣左柳亭
秋の暮行さきざきの苫屋哉木因・芭蕉・路通・曽良長島
一泊り見かはる萩の枕かな路通・蘭夕・白之・残夜・芭蕉・曽良・木因長島大智院
いさ子ども走ありかん玉霰芭蕉・良品・梢風・三園・土芳・半残伊賀良品亭
五十とりどりのけしきあつむる時雨哉沢雉・卓袋・木白・松久・氷固・半残・配力・一夢・梅額・尾頭・猿雖・式之・芭蕉・土芳・梅軒伊賀半残亭
霜に今行や北斗の星の前百歳子・式之・芭蕉・夢牛・村鼓・槐市・梅額伊賀
五十暁や雪をすきぬく薮の月園風・梅額・半残・土芳・良品・風麦・翁・木白・配力伊賀蓑虫庵
少将のあまの咄や志賀の雪芭蕉・智月大津智月宅
草箒かばかり老の家の雪智月・芭蕉大津智月宅

元禄3(1690)年           ↑ ページトップへ 

鴬の笠落したる椿かな桃青・乍木・百歳・村鼓・式之・梅額・一桐・槐市・呉雪伊賀百歳亭
日を負て寝る牛起す雲雀かな式之・拙許・芭蕉・一桐・巳年伊賀
種芋や花のさかりに売ありく翁・半残・土芳・良品伊賀
四十木の本に汁も鱠も桜哉芭蕉・風麦・良品・土芳・雷洞・半残・三園・木白伊賀風麦亭
木のもとに汁も鱠もさくらかな芭蕉・風麦・良品・土芳・雷洞・半残・三園伊賀
木のもとに汁も鱠も桜かな翁・珍碩・曲水膳所
いろいろの名もむつかしや春の草珍碩・翁・路通・荷兮・越人膳所
市中は物のにほひや夏の月凡兆・芭蕉・去来
秋立て干瓜辛き雨気かな及肩・珍碩・之道・昌房・正秀・探志・翁膳所
白髪ぬく枕の下やきりぎりす翁・之道・珍碩膳所
稗柿や鞠のかゝりの見ゆる家珍碩・之道・翁膳所
月しろや膝に手を置宵の宿翁・正秀膳所正秀亭
月見する座にうつくしき顔もなし芭蕉・尚白膳所無名庵
灰汁桶の雫やみけりきりぎりす凡兆・芭蕉・野水・去来膳所無名庵
見送リのうしろや寂し秋の風翁・野水
鳶の羽も刷ぬはつしぐれ去来・芭蕉・凡兆・史邦京都
ひき起す霜の薄や朝の門丈草・支考・翁・史邦・去来・野童京都
半日は神を友にや年忘芭蕉・示石・凡兆・去来・景桃丸・乙州・史邦・玄哉・好春京都示右亭

元禄4(1691)年           ↑ ページトップへ 

梅若菜まりこの宿のとろゝ汁芭蕉・乙州・珍碩・素男・智月・凡兆・去来・正秀・半残・土芳・園風・猿雖・嵐蘭・史邦・野水・羽紅大津・伊賀
梅若菜鞠子の宿のとろゝ汁風羅坊・乙州・珍碩・素男・智月・凡兆・去来・正秀・探志・其角・路通・曲水・里東・芹花・素葉・寒水・落荷・飛陰大津・江戸
芽出しより二葉に茂る柿ノ実史邦・芭蕉・去来・丈草・乙州落柿舎
蝿ならぶはや初秋の日数かな去来・翁・路通・丈草・惟然京都
牛部屋に蚊の声よはし秋の風芭蕉・路通・史邦・丈草・去来・野童・正秀京都
安々と出ていざよふ月の雲芭蕉翁・成秀・路通・丈草・惟然・狢睡・正則・楚江・勝重・葦香・兎苓・正秀・重氏・重古・正幸・紫莱・重成・柳沅・絃五堅田
閏⑧御明の消て夜寒や轡むし探志・正秀・昌房・盤子・翁・及肩・楚江・吟松膳所
うるはしき稲の穂並の朝日哉路通・昌房・翁・正秀・野径・乙州・画好・珍碩・盤子・里東・探志・遊刀膳所
草の戸や日暮てくれし菊の酒翁・乙州膳所義仲寺
たふとがる涙やそめてちる紅葉翁・李由彦根明照寺
木嵐に手をあてゝ見む一重壁規外・翁美濃規外亭
もらぬほどけふは時雨よ草の屋斜嶺・如行・芭蕉・荊口・文鳥・此筋・左柳・怒風・残香・千川大垣斜嶺亭
奥底もなくて冬木の梢かな露川・翁熱田
十二水仙やしろき障子のとも移り翁・梅人・支考・湘水・弁三・桃林・馬啼・野幽・利雨・越人・臨高熱田梅人亭
其にほひ桃より白し水仙花翁・白雪・桃隣・芦雁・支考・以之・扇車・淡水・桃先・桃後・桃鯉・雪丸新城白雪亭
此里は山を四面や冬籠り支考・淡水・白雪・雪丸・芦雁・桃隣・扇車・以之・桃先・桃後・芭蕉・桃鯉新城白雪亭
京に倦て此木がらしや冬住居芭蕉・耕月・支考・白雪新城耕月亭
宿かりて名をなのらする時雨哉桃青・如舟・山呼島田如舟亭

元禄5(1692)年           ↑ ページトップへ 

鴬や餅に糞する縁の先芭蕉翁・支考文音
両の手に桃と桜や草の餅芭蕉翁・嵐雪・其角江戸
和漢破風口に日影やよはる夕涼芭蕉・素堂江戸
名月や篠吹雨の晴をまて濁子・翁・千川・涼葉・此筋江戸
青くても有べきものを唐辛子芭蕉・洒堂・嵐蘭・岱水江戸芭蕉庵
苅かぶや水田の上の秋の雲洒堂・嵐竹・芭蕉・北鯤・嵐蘭・昌房・正秀・臥高・探志・游刀・野径・去来・野童・史邦・景桃・素牛・之道・車庸江戸
秋にそふて行ばや末は小松川芭蕉・桐蹊・珍碩本所桐蹊亭
けふばかり人も年よれ初時雨芭蕉・許六・洒堂・岱水・嵐蘭江戸許六亭
口切に境の庭ぞなつかしき芭蕉・支梁・嵐蘭・利合・洒堂・岱水・桐奚・也竹深川支梁亭
月代を急ぐやうなり村時雨千川・芭蕉・此筋・左柳・洒堂・海動・岱水・嵐蘭・丈草江戸芭蕉庵
水鳥よ汝は誰を恐るゝぞ兀峰・翁・洒堂・里東・其角江戸芭蕉庵
寒菊の隣もありやいけ大根許六・翁・嵐蘭江戸芭蕉庵
洗足に客と名の付寒さかな洒堂・許六・芭蕉・嵐蘭江戸許六亭
打よりて花人探れんめつばき芭蕉・彫棠・晋子・黄山・桃隣・銀杏江戸彫棠亭
木枯しにうめる間おそき入湯哉荊口・洒堂・芭蕉・此筋・左柳・大舟・千川江戸千川亭
としわすれ盃に桃の花書ン洒堂・素堂・芭蕉江戸素堂亭

元禄6(1693)年           ↑ ページトップへ 

三十四蒟蒻にけふは売かつ若菜哉芭蕉・嵐雪江戸芭蕉庵
野は雪に河豚の非をしるわかな哉涼葉・千川・芭蕉・宗波・此筋・濁子・左柳江戸千川亭
梅が香や通り過れば弓の音毛紈・許六・洒堂・翁江戸許六亭
人声の沖には何を呼やらん桃隣・翁江戸
春嬉し野は蝶鳥になつかしく其角・許六・芭蕉江戸
風流のまことを鳴やほとゝぎす涼葉・芭蕉・青山・曽良・濁子・嵐蘭・岱水・曲翠・嵐雪・恕誰江戸芭蕉庵
篠の露はかまにかけし茂哉芭蕉・千川・涼葉・左柳・青山・此筋・遊糸・大舟江戸千川亭
春風や麦の中行水の音木導・翁江戸
其冨士や五月晦日二里の旅素堂・露沾・芭蕉・沾荷・沾圃・虚谷江戸露沾亭
朝顔や夜は明きりし空の色史邦・沾圃・翁・魯可・里圃・乙州江戸芭蕉庵
初茸やまだ日数経ぬ秋の露翁・岱水・史邦・半落・嵐蘭江戸
帷子は日ゝにすさまじ鵙の声史邦・芭蕉・岱水江戸
いざよひはとり分闇のはじめ哉芭蕉・濁子・岱水・依々・馬莧・曽良・涼葉江戸芭蕉庵
十三夜あかつき闇のはじめかな濁子・曽良・芭蕉・史邦・杉風・岱水・涼葉江戸芭蕉庵
漆せぬ琴や作らぬ菊の友素堂・翁・沾圃江戸素堂亭
月やその鉢木の日のした面翁・沾圃・其角江戸素堂亭
振売の雁あはれ也ゑびす講芭蕉・野坡・孤屋・利牛江戸芭蕉庵
芹焼やすそ輪の田井の初氷芭蕉・濁子・涼葉江戸大垣藩
武士の大根からきはなしかな芭蕉・玄庵・舟竹江戸玄虎亭
二十四後風鳶の身振ひの猶寒し玄虎・舟叶・芭蕉江戸
雪の松おれ口みれは尚寒し杉風・孤屋・芭蕉・子珊・桃隣・利牛・岱水・野坡・沾圃・石菊・利合・依々・曽良江戸
いさみたつ鷹引居る霰哉翁・沾圃・馬莧江戸
いさみ立鷹引すゆる嵐かな里圃・沾圃・芭蕉・馬莧江戸
三十二寒菊や小糠のかゝる臼の傍芭蕉・野坡江戸芭蕉庵
雪や散る笠の下なる頭巾迄杉風・翁・岱水・依々・曽良・野坡江戸
生ながらひとつにこほる生海鼠哉芭蕉・岱水・杉風江戸

元禄7(1694)年           ↑ ページトップへ 

年だつや家中の礼は星月夜其角・介我・岩翁・枳風・彫棠・横几・芭蕉・仙化江戸
長閑さや寒の残りも三ケ一利牛・岱水・翁江戸
雛ならで名乗を名乗ル人もがな夢想・沾圃・翁江戸
むめがかにのつと日の出る山路かな芭蕉・野坡江戸野坡亭
傘におし分見たる柳かな芭蕉・濁子・涼葉・野坡・利牛・宗波・曽良・岱水江戸
五人ぶち取てしだるゝ柳かな野坡・芭蕉江戸
八九間空で雨降る柳かな芭蕉・沾圃・馬莧・里圃江戸
水音や小鮎のいさむ二俣瀬湖風・翁・沾蓬・利牛・桃隣・曽良江戸
空豆の花さきにけり麦の縁孤屋・芭蕉・岱水・利牛江戸芭蕉庵
卯の花やくらき柳の及ごし芭蕉・素竜江戸芭蕉庵
紫陽草や薮を小庭の別座敷芭蕉・子珊・杉風・桃隣・八桑江戸子珊亭
新麦はわざとすゝめぬ首途かな山店・芭蕉江戸
やはらかにたけよことしの手作麦如舟・芭蕉島田如舟亭
世は旅に代かく小田の行戻り翁・荷兮・巴丈・越人・長江・桃里・傘下・桃首・大椿・初雪名古屋荷兮亭
水鶏啼と人のいへばや佐屋泊芭蕉・露川・素覧・支考・左次・巴丈佐屋山田宅
閏⑤柳小折片荷は涼し初真瓜芭蕉・洒堂・去来・支考・丈草・素牛嵯峨落柿舎
閏⑤鴬に朝日さす也竹閣子浪化・去来・芭蕉嵯峨落柿舎
閏⑤葉がくれをこけ出て瓜の暑さ哉去来・浪化・芭蕉・之道・丈草・支考・惟然・野童・野明嵯峨落柿舎
閏⑤牛流す村のさはぎや五月雨諷竹・去来・芭蕉・惟然・丈草・支考・野明嵯峨落柿舎
夕顔や蔓に場をとる夏座敷為有・翁・素牛・鳳仭・去来・之道嵯峨落柿舎
夕がほや蔓に場を取夏座敷為有・翁・惟然・鳳仭・露川・如行・松星・爽始嵯峨落柿舎
夏の夜や崩て明し冷し物芭蕉・曲翠・臥高・惟然・支考膳所曲翠亭
菜種ほすむしろの端や夕涼ミ曲翠・翁膳所曲翠亭
ひらひらとあがる扇や雲のみね芭蕉・安世・支考・空芽・吐竜・丹野・葉文大津丹野亭
秋ちかき心の寄や四畳半翁・木節・惟然・支考大津木節庵
あれあれて末は海行野分哉猿雖・翁・配力・望翠・土芳・卓袋・木白伊賀猿雖亭
三十残る蚊に袷着て寄る夜寒哉雪芝・翁・土芳・風麦・玄虎・苔蘇伊賀
折々や雨戸にさはる荻の声雪芝・翁伊賀
稲妻に額かゝゆる戸口かな土芳・猿雖・翁伊賀猿雖亭
百合過て芙蓉をかたる命かな風麦・芭蕉伊賀
松茸に交る木の葉も匂ひかな鴎白・芭蕉伊賀
十六松茸や都にちかき山の形り素牛・土芳・猿雖・翁伊賀猿雖亭
つぶつぶと掃木をもるゝ榎実哉望翠・惟然・土芳・雪芝・猿雖・翁・卓袋・九節伊賀
松茸やしらぬ木の葉のへばりつき翁・文代・支考・雪芝・猿雖・望翠・惟然・卓袋・荻子伊賀
五十松風に新酒をすます夜寒哉支考・猿雖・翁・雪芝・惟然・卓袋・望翠伊賀猿雖亭
猿蓑にもれたる霜の松露哉沾圃・芭蕉・支考・惟然伊賀
升買て分別かはる月見かな芭蕉・畦止・惟然・洒堂・支考・之道・青流大坂畦止亭
秋もはやばらつく雨に月の形翁・其柳・支考・洒堂・游刀・惟然・車庸・之道大坂其柳亭
秋風にふかれて赤し鳥の足洒堂・諷竹・芭蕉大坂
秋の夜を打崩したる咄かな翁・車庸・洒堂・游刀・諷竹・惟然・支考大坂車庸亭
此道や行人なしに秋の暮芭蕉・泥足・支考・游刀・之道・車庸・洒堂・畦止・惟然・亀柳大坂清水茶店
白菊の眼に立て見る塵もなし芭蕉翁・その女・之道・一有・支考・惟然・洒堂・舎羅・荷中大坂園女亭

付合や存疑俳諧の追加を予定   ↑ ページトップへ